公募研究:令和4年度学術変革領域研究(A)

粘菌輸送管ネットワークによるジオラマ環境学習形式の探求

研究代表者
高松 敦子(早稲田大学 理工学術院)

粘菌はアメーバ状の大きな単細胞生物である。構成が単純であるにも関わらず、迷路を解いたり、慣れ・連想記憶のような学習ができるなど、原始的ではあるが「知」といって良い現象が次々発見されている。その細胞の大きさから、脳や神経系の代わりに細胞の隅々に原形質を運搬する輸送管ネットワークを発達させた。本研究では、粘菌のような単純な構成要素から成るシステムから、記憶や学習などの高度な機能がどのように実現できるのか、その本質を抽出することを目指す。ここでは、粘菌の学習のメカニズムの本質は輸送管ネットワーク構造にあると考える。まず、忌避橋通過実験、空間周期的刺激実験などのジオラマ環境下の行動観察実験を通して、粘菌の記憶、空間の学習の実証を行う。粘菌の学習過程で獲得する輸送管ネッ トワーク構造の変化を観察・定量解析しその機構を探る。

粘菌輸送管ネットワークによるジオラマ環境学習形式の探求

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