公募研究:令和6年度学術変革領域研究(A)

ジオラマ環境で解き明かす ”重たい”プランクトンが浮く理由

研究代表者
高木 悠花(東京大学大気海洋研究所)

浮遊性有孔虫は,炭酸カルシウムの重厚な硬骨格を形成する特徴を持ちながら,海洋で浮遊生活を送るプランクトンである.棘のような形態的特徴に加え,アメーバ様の仮足を伸長させたり網目状に展開させることができるため,殻の外側に仮足を出すことによって海水との抵抗を高め,浮遊生活に適応していると想定されるが,実験的にも理論的にもこれを検証した例はない.そこで本研究では,海洋の有殻原生生物の浮遊戦略について理解するため,細胞行動による「沈まない工夫」と,細胞内構成物による「浮かぶ工夫」の両者に着眼し,ジオラマ環境下での鉛直移動メカニズムを解明する.具体的には,ジオラマ環境での鉛直移動実験,細胞内観察,理論モデルを組み合わせ,何が浮遊性有孔虫をプランクトンたらしめているのかを明らかにすることを目指す.

ジオラマ環境で解き明かす ”重たい”プランクトンが浮く理由

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