ジオラマ行動力学
Ethological dynamics in diorama environments
Ethological dynamics in diorama environments
文部科学省科学研究費 助成事業 「学術変革領域研究(A)」 ジオラマ環境で覚醒する原生知能を定式化する細胞行動力学
精子鞭毛や気管繊毛の構造―運動相互作用を分子から組織スケールで計測している篠原と、ゼブラフィッシュ腸内のin vivo可視化計測を行っている菊地で構成されています。公募研究を含めた他班の実験装置の製作支援を行います。
哺乳類の気道繊毛細胞がジオラマ環境変動に応答する際の原生知能の解明
本研究では、 外部環境の変化に直面している哺乳類気道上皮組織・精子・微細藻類の環境に応じた細胞の変化を明らかにします。
(1) 哺乳類気道繊毛細胞の環境に応じた変化と運動の分子基盤の解析
哺乳類の気道繊毛細胞は体外から侵入する病原体を排出すると考えられています。本研究項目では病原体が接近した際の気道細胞の変化を繊毛運動と細胞内構造の観点から明らかにする事を目指します。また、主にモデル動物マウスを用いて気道の繊毛運動を支える分子基盤についても分析を行います。
(2) 精子と微細藻類の環境に応じた運動変化の原理、および運動の分子基盤の解析
一部の動物の精子や微細藻類は周囲の物理的環境に応じて運動を変化させる性質を持つ事が報告されています。本研究項目では動物精子と微細藻類の流れ・空間・粘性といった物理的環境に応じた運動変化の原理を明らかにします。
精子に関する実験では、A01-2班の柴、B01-1班の石川と連携します。微細藻類に関する実験では、B01-1班の石川とB02-1班の中垣と連携します。領域全体におけるジオラマ環境の製作と細胞内構造の観察の支援を行います。
マウス気道上皮組織に存在する運動繊毛
東京農工大学大学院工学府生命工学専攻
准教授 篠原 恭介
2007年東京大学大学院工学系研究科修了(博士(工学))
日本学術振興会特別研究員(PD)、大阪大学特任研究員、大阪大学大学院生命機能研究科助教を経て2015年に東京農工大学のテニュアトラック特任准教授に着任。2020年にテニュアを取得し現職。
専門は細胞生物学、流体工学