公募研究:令和6年度学術変革領域研究(A)

泳ぎながら形を作る:高速変形ジオラマ環境における細胞の器官構築運動の解析

研究代表者
加藤 壮一郎(大阪大学大学院理学研究科生物科学専攻)

動物の胚は、発生後期に形態形成と並行して運動を開始する。運動に伴い組織内に引張・圧縮などの応力が生じるが、器官を構築する細胞は形態形成に必要な内力と運動依存的な外力の混線を回避し、正常な形態形成を実現する。その仕組みは、胚発生に不可欠であるものの、高速変形に対する定量的摂動実験の難しさ、および高速変形組織のイメージングの難しさなどから、解明されていない。本研究は、孵化後に器官形態形成と並行して、体を左右に高速で曲げる遊泳運動を開始するツメガエル胚をモデルとし、in vivo ジオラマ環境:工学装置により任意の高速変形を付与した胚体とin vitro ジオラマ環境:切り出した組織片を設置し遊泳と同等の高速変形を付与できるチャンバーを介して、多様なパターンの高速変形下での器官形態と細胞動態を解析する。そして、細胞が場の高速変形の影響を回避するアルゴリズムの解明をめざす。

泳ぎながら形を作る:高速変形ジオラマ環境における細胞の器官構築運動の解析

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