公募研究:令和6年度学術変革領域研究(A)

緑藻クラミドモナスの走化性に基づく集団行動のジオラマ環境下での検証

研究代表者
若林 憲一(京都産業大学生命科学部)

緑藻クラミドモナスは鞭毛・繊毛運動、光合成、光反応行動などの研究分野でモデル生物とみなされている。我々は最近、クラミドモナスの走光性の符号変動機構に関する研究の過程で、クラミドモナスが、細胞から分泌される(あるいは漏出する)物質に対して走化性を示す可能性を見出した。クラミドモナスは走光性の正・負を細胞内のROSの多・少によってそれぞれ切り替えるが、この過程の一部が、その未知の物質を多く分泌する細胞の周りに他の細胞が集まるという、走化性に基づいている可能性がある。この場合、クラミドモナスの走光性符号変動は集団行動であると考えられる。本研究計画では上記の走化性現象を詳細に検証し、誘導物質の同定を行うことで、クラミドモナスの走光性と走化性の関係を明らかにすることを目指す。さらに、この現象が、フィールドのように他の生物が混在する中でどのような意義があるかを、ジオラマ環境を構築することで検証する。

緑藻クラミドモナスの走化性に基づく集団行動のジオラマ環境下での検証

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