ジオラマ行動力学
Ethological dynamics in diorama environments
Ethological dynamics in diorama environments
文部科学省科学研究費 助成事業 「学術変革領域研究(A)」 ジオラマ環境で覚醒する原生知能を定式化する細胞行動力学
環境によって駆動される生物の能力を理解するためには,環境を活かし行動しようとする生物の自発的状態変化の仕組みを考える必要がある。通常,数理モデルにおいて環境は境界条件,内部状態はパラメーターとして表現され,環境とパラメーターの関係を適切に与えることによって実験結果を再現することが課題となる。しかし,生物の能力の起源を理解するためには,境界条件とパラメーターの関係性を理解する必要がある。本研究では,我々が提案した単一の状態変数を最大化させるアルゴリズムを基盤とするパラメーター自動調整モデルを,複数の状態変数を用いたモデルに発展させ,少数の変数評価(流量及び振幅)から多数のパラメーター制御を実現する数理モデルを提案する。これにより,多様な環境下における生物の学習及び意思決定機構の解明を試みる。