公募研究:令和4年度学術変革領域研究(A)

生物由来材料と数理モデルから探るジオラマ3次元地形との相互作用による細胞知能

研究代表者
杉原 圭(九州大学大学院医学研究院)

本研究の目的は多細胞生物における細胞と3次元地形の間の相互作用を明らかにすることである。近年、細胞が人工的な環境において3次元地形を感知して行動することが生物工学研究により明らかになってきている。一方、多細胞生物には多様な3次元地形が存在しているが、それらは細胞自身によって形成される。そのため、細胞は地形を感知するだけでなく自らその地形に影響を与え、結果として機能的な組織構造を作り出していると考えられる。しかし、生体内での地形-細胞相互作用は、地形の影響のみを実験的に評価することが困難であるため、ほとんど研究されてこなかった。本研究では、細胞と3次元地形の相互作用が想定される複数の生命現象に着目し、相互作用を記述する最小の数理モデルの構築と、生体材料由来等のジオラマ3次元地形を用いた新規実験系の開発を行う。これにより、細胞の原生知能によって実現される細胞-地形間の相互作用を明らかにし、それによって形成される組織構造の生理的意義に迫りたい。

生物由来材料と数理モデルから探るジオラマ3次元地形との相互作用による細胞知能

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